君 国売りたまふことなかれ
2010年05月07日 | by TAK. KASHIYAMA
我々、凡人は自己中心で我が身の欲、我が身の思い『我見我欲』からなかなか離れられません。
108種の煩悩、生、老、病、死の「苦」からも学ぶと言うより溺れてしまいがちです。
これは考えると、個人だけでなく、政治家、政党も、企業も、国も自己中心にひたすら走りたくなる自己をどの様に「律する」か、を上に立てば立つほど、大きくなればなるほど、地方から国政を担う立場になればなるほど、視野、視点を高く、広く持たなければならないと思います。
先日、初めて日本商工会議所の岡村会頭を団長とする17年ぶりという訪中公式ミッションに参加をさせていただき、日々、世界に圧倒的な存在感を押しつけ、恐怖感さえ憶えるやっかいな隣国、中国の建前を学ぶつもりで一週間を公式行事、訪問に同行して見えたものは中国共産党、人民軍が並立する垂直に聳える国家像でした。
5月1日から始まる史上最多の242の国や地域、国際機関が参加する上海万博に、政府(中国共産党)は建設運営費に286億元(3910億円)を投じ会場面積は328haと愛知万博の約2倍、観光客数の見込みを1億人に上方修正するなど強気であり威信をかけています。一方会場周辺には人民解放軍がロシア製新型迎撃ミサイルを会場周辺8か所に配置し、テロ対策として対空警戒態勢を敷いていますが、実はそれは他国テロではなく多民族国家である自国テロに備えたものです。

上海万博の模型図
建設運営費は286億元(3,910億円)、
会場面積は328ha
公式訪問では、よくテレビで見る小沢幹事長率いる修学旅行でもそうでしたが、国家主席の登場する場面でも正面に超大きな壁画があり、その前左手に訪問団代表、右にその場の偉い方という構図は副首相、副大臣、副市長、全て部屋の大きさ、壁画または絨毯の大きさが相対的に小さくなるだけで同じ演出でした。
同時に隅々に「中華思想」を遠慮なく主張して対等の位置づけを期待する―本当に地方の中小企業の苦しみを知る、会議所役員としては胸の痛い思いでした。同行した皆さんの多くは大企業の役員の方々でした。
発言者の中には既に中国に進出している企業もあって、日本で過去に支えてきた中小企業をきつい言葉で言えば「おいてきぼり」にし、そして単にリーマンショック対応と言うことでなく縮小せざるを得ない日本(母国)から個別企業としては正しいかも知れませんが、市場を奪い製造業の破綻を増やし地方の商業の衰退に歯止めのかからない状況を生んで来たことに対する憂いの言葉がなかったことは残念でした。
さらには現政権の終わりのない漂流は国民の「信」を失い、人相だけが悪くなった幹事長、首相、そして節度のない自民党からの離党、小新党の乱立、そこに国政を担う、「志」も責任感もない、人気投票上位と自負するだけの政治家。

政府や共産党本部がある北京市中南海の会見会場前にて
それでも日々、国際環境は変化を続け、日本の漂流は国益を損ね、水資源を含む我が国の「生きる糧」を簒奪されるにまかせ、具体的には中国が水源地の山を買い、韓国が国境に近い島の土地を漁り、個人的な背景により永住在国人に地方参政権を与えてしまう、自主防衛能力の確保無く、沖縄の県民を混乱させ、問題は一普天間問題ではないのに物事を矮小化してしまう特技。
世界から「財政の国債依存」に対する日本からの財政規律回復の意志が見えないことへの不信感が日増しに大きくなり、我が国の当事者でない海外からの指摘に誰が応えて行くのでしょう。居眠り好きの財務大臣でしょうか?
また、雑誌「フォーブス」が発表する世界の企業2000社において昨年は第3位で有った「トヨタ」は360位に転落。2000社の中には日本企業はわずかホンダを含め3社のみ。
それでも会頭の職を与えて頂いている私は、会員企業諸兄には「自己責任。自立」を訴え続けなければなりません。
「変革」に残された時間は短い、それでも次世代の為にも敗戦以降60数年、血と汗で築いてきた先達の努力を砂の中に埋もれさせることのないようにと願うばかりです。

