年頭のご挨拶「幸せについて考えましょう!!」
2012年01月05日 | by TAK. KASHIYAMA
「壬辰 みずのえたつ」の年が明けました。
会員皆様、佐久地域の皆様、日本の全ての皆様にとって希望に満ちた年になりますよう、心からお祈りいたします。
昨年は日本のみならず世界70億人の地球人が、身の回りに起こる予想を超えた現実に縋るものも見つからず、空しい希望に身を震わせた365日であったように思います。
新しい一年の出発に際して提案させてください。
「幸せについて考えましょう!!」
誰一人「幸せ」を望まぬ人間は年齢、男女、住む国・地域、異なる宗教、異なる政治体制にあっても居ないことと思います。
我が国を始め多くの国は数十年に渡り「市場原理主義、個人主義」に沿って国の運営、経済活動が行われてきました。しかしここ20~30年の間に国を問わず政治の貧困、貧富の格差が拡大、固定化して潤いのない社会が広がっただけのように見えます。
今日の現実世界は、私どもが求め、努力してきた世界、日本国の物語の何幕目に当たるのでしょう。
新しい知恵を加えましょう!!
そして誰もが「幸せ感」で自らを包みましょう。
数年前から私なりに探して来ましたが、新しい概念をすでに1976年に発信しておられた国がありました。
そしてその概念は、混迷の世界の中で昨年7月19日の国連総会において、『加盟諸国は「国民総幸福」も目指すべき』との決議を採択されました。内容は「幸福の追求は基本的な人類のゴールである」とされています。

この「国民総幸福度」を最初に世界に発信されたのは、ブータン王国先王の第4代ジグミ・シンゲ・ワンチュク国王(昨年の11月15日から国賓として我が国に滞在されたブータン王国第5代ワンチュク国王陛下並びに妃殿下の父君)が16歳の若さで即位されて国中を歩かれ、国民と接し、声を聴かれて発想されて、想いを膨らませて21歳の青年君主になられたときに、国民総幸福(GROSS NATIONAL HAPPINESS 略してGNH)の国是を天命としてブータンの未来を担う決意とされたと聞いております。
その柱は
1.経済的自立 2.環境保護 3.文化の推進 4.良き統治
その指標は
1.精神面の幸福 2.人々の健康 3.教育 4.文化の多様性 5.地域の活力 6.環境の多様性と活力 7.時間の使い方とバランス 8.生活水準・所得 9.良き統治
となっており1905年の国勢調査ではなんと国民の「97.7%」が「自分は幸せ」と答えています。
我が国で同じ質問を受けたら皆さんはどんな回答をされるでしょう。背筋が寒いですね。
私の夢「ブータン王国訪問」が叶ったのは昨年2011年9月1日でした。
観光インフラがこれからの国ですから現在は年間40,000人を基準としていて、何が何でも観光客を拡大したいとは考えておられないようです。まずは道路などのインフラ整備、ホテルの拡充、ガイドの養成、トイレなど女性の方々に清潔感を認知されるようになる整備途上です。
観光客はアメリカ人が一番多く、日本人は2010年では3,600人とのことでした。
短い、限られた訪問先でしたが、どこでも感銘、感動、学びを得ることになりました。
私どもは7名のツアーで、ゾンと呼ばれる地区ごとにある行政、法務、教育、寺院、修道院を兼ねる中心施設、民家訪問、農業拠点訪問、小学校訪問、更にはJICAブータン事務所の皆様との懇談、高僧の法話などを聞かせていただきましたが、どこに行っても、誰に逢っても、穏やかな笑顔で迎えられました。
大震災の翌日、3月12日にはブータン国民全体での追悼の祈りが捧げられました。
こうしたブータン王国と日本の温かい繋がりは昨年10月にご結婚、新婚旅行先を日本とされて11月15日に国賓としてお迎えした、ブータン王国第5代ワンチュク国王陛下、妃殿下のお二人が日本人に残された爽やかな印象の全てがブータン王国を象徴しておられたと思います。
国王ご夫妻の来日後、国会における演説や福島始め被災地でのお言葉、青年、子供たちに対する期待と愛情。とても31歳の年齢の方の発言とは思えぬ感動を与え続けてくださいました。
私は幸いにも17日に開催された国王ご夫妻歓迎レセプションに参会させていただき、短い時間でしたが直接ご挨拶をさせていただく幸運に恵まれました。

国民総幸福を国是とするブータン王国の旅から学んだ幸せの基は「親子、家族、友人、地域との絆」にあると感じました。「国王への崇拝、日々の生活に根ざす仏教の教え、親子三代大家族主義への安心」の大切さを理念とし、医療と教育は無料であり、小学校一年から国際化に備え英語教育を始めています。
経済的にはヒマラヤ山脈からの豊富な水量を活かした究極のエコである水力発電を稼働してインドへの売電をしています。それで得た収入は国家収入の40%を占めており、現在も120万キロワットの水力発電所を建設中でした。
最後にワンチュク国王陛下が福島の小学校での子供たちに「皆、一人ひとり、心の中に『龍』がいる、その龍は一人一人の経験により育つのです」とお話しされました。
日本も今年は「壬辰」龍の年回りです。ブータン王国は「雷龍」の国「龍によって加護されている国」とのことです。
ヒマラヤの麓、人口70万の小国が抱く日本への敬愛に感謝して先王が発した「国民総幸福」の願いを、我が国でも国民一人一人が「絆」を強め「物から心」、「足るを知る」ことに価値観の重心を移していく年の初めにしてはいかがでしょう??

